相続に関係する期限

著者:永井敦史税理士事務所・永井敦史法律事務所

相続に関係する期限

人が亡くなった後は、葬式や四十九日の法事などであっという間に時間が過ぎてしまうものです。

しかし、相続に関係する法的な手続には期限があるものが多いですので、注意が必要です。

以下、平成30年2月10日に亡くなり、相続人はその日に亡くなったことを知ったという前提で説明します(休日は無視します。)。

 

相続放棄

亡くなった人に多額の借金があり、相続したくないというときは、相続放棄の手続をするのがオススメです。

但し、相続放棄は、相続の開始があったことを知った日の翌日から3ヶ月以内にしなければなりません。

原則として、亡くなってから3ヶ月以内です。この例では、平成30年5月10日が期限となります。

この期間の延長もできますが、申請をして裁判所が認めてくれなければいけません。

相続放棄の期間を過ぎると、その後、一切相続放棄をすることはできません。

 

準確定申告

亡くなった人に代わって、相続人が亡くなった人の確定申告をするのを、「準確定申告」と呼んでいます。

準確定申告は、相続開始があったことを知った日の翌日から4月以内にしなければなりません。

この例では、平成30年6月10日が準確定申告の期限となります。

 

相続税の期限内申告・相続税の納付

相続税の申告・納付は、相続開始があったことを知った日の翌日から10月以内です。

この例では、平成30年12月10日が相続税の期限内申告・相続税の納付の期限となります。

つまり、12月10日までに税務署に相続税の申告書を提出し、かつ、相続税を納めなければなりません。

遺産が多い場合、相続税の納税資金をどのように工面するかという問題や、場合によっては延納や物納を検討しなければならない場合もあります。早めの準備が肝要です。

 

遺留分減殺

亡くなった人が遺言を書いていたため、相続により取得できる財産が少ないというときがあります。

このような場合に遺留分を主張できるときがありますが、減殺すべき遺贈等があったことを知ってから1年以内です。

相続放棄と異なり、この期間は延長することができません。

何もせず1年を過ぎてしまって、何も言えなくなった人をこれまで何人も見てきましたので、くれぐれもお忘れのないようにしていただきたいです。

 

自筆証書遺言の検認

亡くなった方が自筆証書遺言を書いていた場合、家庭裁判所で検認をする必要があります。

これは、これまで説明したものとは異なり、厳密に期限は定められてはいませんが、「遅滞なく」検認をしなければならないとされています。

 

遺産分割

遺産分割はいつまでやらなければならないという期限はありません。

但し、相続税を安くするための特例には遺産分割をしていないと使えないものもありますので、ご注意いただきたいです。

 

不動産の名義変更

遺産の中に土地・建物があり、誰が相続するのかも決まった場合、その人に速やかに名義変更するのが望ましいです。

但し、不動産登記法上は、いつまでにしなければならないとは規定されていませんので、期限があるかといえば、期限はありません。

名義変更をしないまま亡くなると、次の相続人に迷惑がかかりますので、繰り返しになりますが、速やかに名義変更することが望ましいです。

 

 

著者について

永井敦史税理士事務所・永井敦史法律事務所 administrator

永井敦史税理士事務所・永井敦史法律事務所は、名古屋市緑区・南区、大府市、豊明市の皆様の法律の問題・税金の問題を扱っています。